これって本当?〜物差しのない批評は意味無し

ブログなど、インターネットで意見を公開している人の目的の一つは、イチャモンを公開することによって、溜飲を下げるという効果を求めていると言っていいかと思います。でも人を切ると、返す刀で自分が傷つくことがあります。インターネットで調べ物をしていると、そのことに関連するブログ、それも一般の皆さん(私ももちろんその一人です)のブログやSNSを見て、おいおい何言ってんだよ、と思うことが多いので、私もそこに着目して、憂さ晴らしをさせていただこうと。

まずは素人さんの例ではないのですが、プロなのに事実確認が素人並以下という話。Instagramでフォローしているアカウントの一つに、某Tカレンダーというグルメ雑誌(かなぁ。妄想ヨタ記事雑誌かなぁ)があります。しかし、ここ最近、間違いというか適当な記事が多くて、見るのが楽しいのです。
麻布十番にある甘味屋の出汁巻卵(もどき)を挟んだサンドイッチについて、「昭和7年創業当時から提供を続けるテッパン手土産」と書いてあるのですが、そもそも昭和7年頃に出汁巻卵という料理は存在していないでしょう。また、その頃に手土産という行為というか習慣、一般庶民がわざわざ住んでいる地域と別の地域の店に行って買って、そしてまた別の地域の他人を訪問するなどという習慣はないですね。


また別の日には、新橋駅前のビルにあるビーフンで有名な店について、そのビーフンが「皇室、文豪、政財界など各界の著名人に愛されてきた一品だ」とあります。これは本当でしょうか。このお店の紹介には、このような惹句が使われることが多いようです。しかし、少なくとも皇族のどなたかがお食べになったという記録がどこかにあるのか。でも発見できませんでした。どなたか、ご存知でしょうか。
調べていると、このお店のもう一つの名物、ちまきについての記述に、皇室というキーワードが出てきます。このちまきは、餅米に具を入れて竹の葉で包み、蒸したもの。いわゆる中華ちまきですが、これが昭和天皇園遊会のメニューになったというように書いている(=どこからか引用している)ブロガー(=食べログのひと)がいます。この話が、「皇室に愛されてきた」というように、変わってきたようにも思えます。でも、これも事実かなぁ。確かに昭和天皇の御代の昭和41年、園遊会のメニューに「ちまき」がありました。でも「ちまき寿司」と呼ばれているので、おそらく酢で〆た魚を酢飯と合わせて笹で巻いたもので、中華ちまきとは全く異なるものだと思います。それに、わざわざ園遊会のメニューに、宮内庁大膳課が新橋の店の中華ちまきを選ぶとは思えないし。もう少し、調べてみたいと思います。

ちなみに、私、どちらのお店にも、なんらの遺恨もありません。単純に調べてみたいから、というだけのことです。悪しからず。

 

私、映画監督クリストファー・ノーランのファンです。彼の作品を観るために、日本にはないIMAXのフィルム上映館がある、台湾かオーストラリアに行ってしまいたくなる今日この頃です。さて、彼の作品、バットマン三部作の一つ、「ダークナイト・ライジング(2012年:The Dark Knight Rises)」に厳しい星をつけている(個人ブログページの星なんてねぇ)ブログの中に、ストーリーが破綻しているという記述があります。その例として(物語は端折ります)「悪人によってゴッサム・シティが閉鎖されたら、そもそも州兵など軍隊が出てくるはず。そんなことを無視している演出が変。」とありますが、あなた、そもそもバットマンが存在している前提の話でしょう。現実的ではないことを承知なのでは。こういう人は映画を観るのをやめたほうがいいですよね。クリストファー・ノーランはストーリーの中でこじつけが多いとか、ストーリー性が弱いなんて、いわゆるプロの批評家を書いているのをどっかで見たのでしょうか。

 

Instagramで親切おじさんぶりを発揮しているトム・ハンクス主演の「インフェルノ(2016年:Inferno)」。天才IT大富豪が地球人口を半減させない限り人類には未来は無いという考えから、致死性の高いウィルスを開発。その行方を巡って、ストーリーが展開します。あるブログが駄作だと断じておりました理由は、有り得ない人物設定のためだとあります。ラングドン教授を助けるようで、実はこのウィルスを使ってテロを起こそうとする、IT大富豪の恋人であった医者役としてフェリシティ・ジョーンズが登場します。医者のような頭のいい人が、このアイディアを信じるなんて有り得ない、人物設定がいい加減とありました。このブログの書き手は、いわゆる頭のいい人たちがオウム心理教に入信し、意図的に無辜の人たちを手にかけてしまうサリン研究をしていたことを知らないのでしょうか。中途半端に頭のいい人は論理的に見える結論に弱いのです。 

  

最近、あんまり寒いので、蟹と温泉を求めて豪雪の北陸に参りました。温泉旅館の連泊を初体験。中日にお部屋の布団を敷いたままにしていただいて、部屋にある露天風呂に入ったり、大きな露天風呂に入ったりしてダラダラ過ごしました。蟹も美味しくて、すっかりリフレッシュ。さて、その旅館について、ある旅行サイトに「料理も普通だし、部屋もパークハイアットより狭いのに高い」という趣旨の書き込みがありました。この旅館とパークハイアット東京の内装を手がけた建築家を知っていると匂わせたいのでしょうか。しかし、料理が普通という批評(にもなっていませんが)は、まず最低。意味無し。あなた様が美味いと思ったもの書いてみ、と言いたいし、そもそも「パーク・ハイアット」より狭い、ってどういう意味?旅館とホテルの客室の広さの比較?意味あるの?訳知り人を装うと、底の浅さがすぐに露呈します。

出展がいい加減なものは当然有り得無いのですが、やっぱり、意見を公開するなら、批評するなら、自分の物差しがわかるように書きましょう。そして、無責任な引用をやめましょう。自戒を込めて。

所詮、極端な好き嫌いが面白いのが、個人ブログなのですが。