これって本当?~スポーツ新聞は昭和の香り~

飛行機の国内線、それもANAでしたらプレミアムクラスに乗ると、新聞のサービスがあります。(すいません。JALは乗らないので知りません。)CAさんが何種類かの新聞を持ってきて、お好みのものをと言ってくれるのですが、その時に「スポーツ新聞」という人がいます。例外無く、結構、おじさん。絵に描いたようなおじさん。(お願いだから、靴脱がないで!)そして、その方たちがスポーツ新聞を読んでいる景色はなんだか“昭和”という言葉を思い出せます。

私はほとんど読んだことがありません(ちなみに週刊大衆と週刊実話も同様です)。昔は通勤電車の中で、新聞を縦半分にたたんで上手に読んでいる通勤職人と言うべき人が沢山いました。身動きできない状態で目の前にスポーツ新聞の猛烈なエロ小説が展開されて、続きが読みたいと思うほど引き込まれた、若かりし頃を思い出します。
スポーツ新聞の発行部数は案の定、減っています。社団法人日本新聞協会の調査によると、1997年には650万部だったのが、2017年には336万部となっています。でも、まだそんなに発行されてるんだという実感です。ネット上に落ちていた2014年の日刊スポーツの媒体資料を見ると、男女比は82.7%が男性。その男性読者の平均年齢49.38歳(17.2%を占める女性の平均年齢は44.29歳)!やはり50代の男性が中心。

通勤電車に乗ることが無いので、昨今の車内風景はどうなんでしょう。ほとんどの人がスマホ片手ですよね。ゲームしているか、音楽聴いているか、動画を見ているか。新聞を各社のサイト、それも有料サイトで読んでいる人は少ないでしょう。または玉石混交、釣りタイトルに溢れるニュースまとめサイト。そう、まとめサイトって、出処不明の本当かどうかわからない情報が並んでるじゃないですか。それって、スポーツ新聞に似ているように思えませんか。
ちょうど今、大相撲のスキャンダルが喧しいところです。渦中の貴乃花親方に親しい新聞とそうでない新聞の報道(この言葉が適用できないようにもおもえますね)内容が180度異なるようですし、また女性誌もタレントやその所属事務所によって、そのような勢力図があるようです。こうなると、そもそも報道と言えるんですかね。まだ古の雑誌「噂の真相」の方が堂々していていいですよ。毎号の欄外に載っていた一行の噂が正鵠を得ていたことがしばしばありました。

フェイク・ニュースの定義にこんなのがありました。「偽のニュース。センセーショナル性を持たせ、ウェブ・トラフィックによる広告収入を得るためか、有名人や公的な人物、政治活動、企業などの信用を失わせるためにオンライン上で広く共有されるように作られた偽のニュース記事。」
[参照:「フェイク・ニュース」の定義がアメリカの辞書に初掲載 | Bizseeds ビズシーズ](https://bizseeds.net/articles/448)]
これって、スポーツ新聞の見出しのこと?一般紙でも、このような範疇に入る記事を結構、載せていますよね。日本のニュースジャーナリズムは、意外とフェイク・ニュースと縁あり、なのでしょうか。公正中立とは、努力目標のこと?

乗り物に乗っている時の手持ち無沙汰解消ツールが新聞だったのはいつからでしょうか。肩掛けカバンというのが大人のアイテムになったのは最近です。通勤時の姿は手提げカバンを持ち、帽子をかぶっていたのが普通の大人の姿。そうなると手が空かないので、新聞は読めませんね。
盛夏のころにWOWOWで「日本のいちばん長い日」の1967年版と2015年版を見ました。何度目かしら。季節は勿論、真夏のお話です。1967年版の主人公のひとり、時の陸軍大臣阿南惟幾三船敏郎さんが演じています。海軍大臣米内光政は山村聡さん。お2人は軍人ですので、大臣として列席される会議に、真夏でも帽子と白手袋を携えていらっしゃいます。その所作を観ていて、気づきました。三船さんは会議の席に就く際、帽子を机の上に置き、さらにその上に白手袋を載せます。よくみると山村さんも同様。要するに、帽子と手袋を置く位置は、公式の席の場合、机の上であり、さらに白手袋は帽子の上に置くものだったのでしょうか。でも、そんな所作は忘れられようとしています。そう、帽子と手提げカバンの通勤姿は昭和のものでした。

昭和が遠く過ぎ去り、まもなく平成が終わるタイミングで、謎の情報が掲載されている紙媒体を読む人の姿は、意外と最後まで残る、昭和を思い出させる景色の一つではないでしょうか。