これって本当?〜「フォーマルな時は長財布」

カード入れとマネークリップの機能を持つ、ある商品を買おうかとアマゾンを覗いていました。クレジットカードと紙幣を持ち歩くための最小限の構えとして、です。そこで、前々から引っかかっていたことをコメントに発見しました。「フォーマルな時には長財布なので」。それってどういう意味?フォーマルな格好というと、タキシードや燕尾服が思い出されますが、その際に長財布をどこに入れるのでしょうか?まさか尻ポケット?

ネット上にある、これ買った、あれ買ったと、自分が買った商品を見せる(=自慢する)スレにも、よくあるのですが、「リッチな人は長財布を持っているので、自分も買った」、「やっと追いついた」みたいな書き込み、また「スーツには長財布ですね」などという商品コピー。

これはある層の人たちの思い込みなのでは。だって、少なくともお金をたくさん持っている知り合いの中で、長財布なんて使っている人、見たことがない。特にクレジットカードを使うことが多い、昨今ですから。


財布の大きさがリッチ度合いを表すという感覚。多分にアジア人的な感じもします。どうなんでしょうか。またお札を折らないのが良いというのも、同じようなメンタリティを感じます。たっぷり1万円札が入っているので、財布が立ったなんていう映画黄金期の俳優の逸話が、リッチなイメージの元なのでしょうか。 そもそも、フォーマルな財布、などという概念が間違っていると思います。男性用のフォーマルなカバンというのもありませんよね。フォーマルという概念の格好の時、男性は手ぶら。パーティ用のバッグは女性が持つものがメインで、最低限のもの、そうお化粧直しの道具程度しか入らない大きさです。最近では必需品として、スマートフォンが加わるくらいでしょう。長財布が付け入る余地がない。だいたい、そんなに現金を持って歩くのかしら。
2016年11月には、インド政府は500ルピーと1000ルピー(1630円程度)紙幣を廃止すると発表しました。それも、その発表からわずか4時間後に、紙幣として無効になると。理由は、ブラックマネーの撲滅と現金経済からの脱脚です。アメリカの1000ドル札、EUの500ユーロ札にも、廃止の意見があるそうです。日本の1万円札だって同様。高額紙幣の廃止議論は、ちょっとしたブームです。
そもそも、アメリカやヨーロッパの街中でそんな高額紙幣はお目にかからないからでしょう。以前、10年程前でしょうか、フランスのカンヌの海岸べりにあるマクドナルドで、500ユーロ札で支払いをしようとしていた中国人が、店員に断られているのを目撃しました。でも、その中国は、今やご存知の通り、都市部では現金決済は過去のものになっています。
高額紙幣はそれなりの大きさです。少額になればなるほど、紙幣は小さくなっているのは、万国共通です。今後、大きな紙幣が減っていくでしょう。つまり、お金の姿が変わるとすれば、財布の姿も変わっていくはずですよね。
僕が歯のケアに通っている銀座の歯医者さん。治療代をBitcoinで支払えると、受付に掲げてあります。Bitcoinなど仮想通貨は、そもそも実体はありませんから、入れ物も必要ない。予約で行くので、待合室に座っている時間がわずかなのですが、その支払いの瞬間を見てみたいと思っています。そして、その方がどんな財布をお使いなのか、ものすごく興味がある今日此頃です。