流れを掴んでおくことが一番大切なことなのでしょう〜Jリーグの向こうにあるもの

今週2月25日土曜日から、Jリーグの2017年シーズンがスタートします。昨年までとの大きな違いは、DAZNで全試合がインターネット配信されることです。

DAZNとはスポーツ専用のインターネット配信サービス。日本以外では既にドイツ、スイス、オーストリアで開始しているとのことです。昨年の7月に所謂放映権の契約が成立した際のニュースでは、10年間でおよそ2100億円という超巨額の契約金額が話題になりました。

DAZNの親会社Perform (パフォーム)は イギリス・ロンドンの会社。

イギリスでは、日本のNTTのような会社BT(ブリティッシュテレコム)や衛星放送スカイスポーツ(Sky Sports)が、回線を契約していれば、プレミアリーグを筆頭にスポーツ全般のライブをインターネット経由で見られるというサービスを行っています。 (プレミアリーグの放映権は3年間でおよそ7200億円!契約期間から考えると日本の3倍以上です。)DAZNは、ロンドンではサービスを行っていません。「コストが低く成功率が高い市場」から参入していく方針のようです。

しかしまぁ、およそ2100億円という金額、こんなに払って、日本市場でペイするのでしょうか。

ライブストリーミングの調整は、アナログなことを言いますが、職人芸に近いところがあります。もちろん事前に設計し、想定値に基づいてサーバー&回線構成を行います。ライブ中にサーバーのコントロールを行う必要があります。なので、あるタイミングで一斉に接続されるのはかなりの恐怖です。サーバー接続が殺到すると、繋がらない=見られないユーザーが出てきます。接続待ちの状態=ローディング状態がユーザーの画面に出てしまいます。1秒で事態が変わるスポーツのライブで、ローディングを待つのは、かなり嫌な経験です。 今年からJリーグは試合開始時間を自由にしました。実は DAZNのサーバーへの集中を避けるための方便なのでは、なんて勘ぐりたくなります。

JリーグやアメリカのMLB(Majer League Baseball)は同じ悩みを抱えています。コアな視聴者の年齢がどんどん上がって、それに続く若者層が育っていないことです。スマートフォンを誰でも持っている時代に、そのスマートフォンで、どこででも見ることができるようにすることで、若者層を取り込むことができるのではないか。手元のテレビとしてのスマートフォンの可能性に、たくさんの人が賭けています。

そして、もう一つ重要なことは、日本各地からストリーミングを一箇所にあげてコントロールし、さらにライブストリーミングを行う経験値です。これは、やってみなければ、お金を幾ら積んでも、後からは蓄積されません。では、その経験値はどこに生きるのか。

カジノのSports Bookと呼ばれるコーナーが結構、賑わっているのをご覧になったことはありますか。ラス・ベガスのホテルなどで見かける、幾つもの大画面にライブスポーツや配当倍率などが表示されているコーナーです。

そう、日本でも「IR推進法案」(通称「カジノ解禁法案」)」が成立、施行されました。カジノのメニューは、ルーレットやバカラ、ポーカー、スロットマシンだけではありません。スポーツに関する賭け=Sports Bookもカジノの標準メニューの一つです。当然、ライブ映像を見ながら、選手のパーフォーマンスを見ながら、データを見ながら、賭けに興じます。

僕の下衆の勘繰りですが、彼らは、そのファシリティとなることも狙っているのではないでしょうか。3年後には日本支社の立ち上げなんて声もあるそうです。

話はそれますが、カジノと言っても、単に鉄火場だけがあるだけでは、不十分なのです。シンガポールのマリーナベイ・サンズ。日本では屋上にプールがあることだけが有名ですが、実は世界最大のカジノを中心として、ホテル、コンベンションセンター、ショッピングモール、美術館、劇場を含んだ複合型リゾート (Integrated Resort)なのです。周囲にも訪れるべきところが沢山あります。これを設計、演出するディレクターが必要です。日本では誰が出来るのでしょうか。

シンガポールには何度か行っています。直近の、僕が訪れた時の印象ですが、カジノ自体ちょっと盛り上がりに欠ける感じでした。鉄火場感が薄いのです。クリスマス時期でしたけどね。マリーナベイ・サンズに泊まったことはありません。シンガポールには、日本ではあまり知られていない華僑資本のいいホテルが沢山ありますから。IRの運営、経営、難しいそうです。

さてさて、未来のことよりも、まずはDAZNのパフォーマンス、お手並み拝見の週末です。Jリーグの各選手のパフォーマンスの前に。